
土曜日のアルビレックス新潟戦から中3日で天皇杯準々決勝の横浜F・マリノスを迎えるジュビロ。日曜日に開催されるリーグ戦でもマリノスと戦いますので連戦となります。この試合はチームと中村俊輔の両方にとって重要な試合です。
マリノスとリーグ戦第6節で対戦した時に名波監督はこの試合を”俊輔ダービー”と名付けました。そして試合前には以下のような語っていました。
選手たちには(今日の試合は)34分の1と言いつつも、34分の何個かは仲間のために戦うというスタイルでもいいのでは?
このコメントを見た時、この試合に対して特別な感情を持っているであろう中村俊輔を思いやった温かくていいコメントだと思ったのを良く覚えています。
『俊輔のために』とチーム一丸となって臨んだ試合でしたが、1対2で敗れてしまい勝利を手にすることは出来ませんでした。『借りはホームゲームで返せばいい』とこの時は思っていたのですが、天皇杯を勝ち進んだ結果、リーグ戦の前に天皇杯でもマリノスと対戦する機会ができたため、借りを返すチャンスが2倍になりました。チャンスが2倍と書いてしまうと何だかお得な感じがしてきますね。(笑)
さて、天皇杯のマリノス戦が本日開催されるわけですが、23日の練習後に名波監督は『俊輔を先発で使う』と名言しました。カップ戦に中村が出場するのはこれが初めてです。また、週末のリーグ戦では移籍後初となるキャプテンマークを巻くのではないかと言われています。
2試合とも中村が出場するとなると心配なのは体調面です。名波監督は前節新潟戦の終了後に以下のように語っています。
シーズン終盤に来て、特に(中村)俊輔の疲労もあるし、昨年、一昨年と20試合も出ていない中で、今シーズンは傷んでも単発で(戦列に)戻ってくるような状況、全部出続ければ30試合と。その稼働の中では、疲れている中でシンプルにプレーしなくてはいけない。
中村に疲労が溜まっていることを認めていますが、相手は強豪のマリノスです。天皇杯は今まで若手中心に起用してきていましたが、マリノスを倒すには主力の力が必要です。では、なぜ若手主体だった天皇杯で主力を使うことを決断したのか。
その理由はただ1つ。
あと3つ勝てば2010年以来となるタイトルを獲得できる
これが主力を使う決断をした最大の理由だと思います。
ジュビロ磐田は2010年にナビスコ杯(現在はルヴァン杯)で優勝して以降、タイトルから遠ざかっています。リーグ戦では好調を維持していますが、首位の鹿島アントラーズとは勝点13の差がありますので、残り4試合全てに勝利したとしても優勝することはできません。
ジュビロは勝点51の6位で3位のマリノスとは勝点4差に付けています。3位争いのライバルは3チームあり、その内の2チーム(マリノスと柏レイソル)との戦いが残っているため、リーグ戦で3位に入る可能性は十分にあります。
しかし、ACL出場権獲得が目標であるのならば、天皇杯で優勝してもACLには行くことはできるわけです。
天皇杯に優勝すると7年ぶりとなるタイトルとACL出場権の2つを手にすることができるというのはジュビロにとってかなり魅力的です。
そうなってくると問題は中3日で行われる天皇杯とリーグ戦のどちらに主力を出すかということになります。天皇杯は一発勝負なので負ければ終わりですが、リーグ戦もマリノスに敗れるとACLを獲得するのは厳しい状況になります。
『じゃあ、どっちを重視すればいいのさ』という話になってきますが、個人的な意見としては天皇杯に重点を置いてタイトルを狙って欲しいと思っています。
何で天皇杯に重点を置いて欲しいと考えるかというと、”タイトルを獲得するジュビロ磐田を見たい”からという単純な理由です。
どっちも勝てるのが理想ですが、若手主体勝てるほどマリノスは甘くありません。タイトルを狙うのであれば、主力選手を使わざるを得ないわけです。
シーズンも終盤で主力選手には疲労が目立ってきています。どちらの道に進んでも厳しいことには変わりありませんが、タイトルを獲得できればチームとして更に成長できると思います。来季で優勝争いを演じるためには、勝者のメンタリティーを思い出す必要があります。それを思い出すには『タイトルを獲得する』というのが一番の近道です。
なにはともあれ、今日行われる試合で悔いのないように戦って欲しいですね。
天皇杯優勝を目指して Forza ジュビロ!!
にほんブログ村に参加していますので、バナークリック応援をお願いします。