前半戦は終始札幌がペースを握っていたが、ワンチャンスをものにしてジュビロが先制に成功。しかし、40分に連携ミスを突かれて気をつけていたはずの都倉に決められ、同点に追いつかれてしまう。
名波監督は、後半開始前に以下のように話していました。
『札幌の方が前掛りでシンプルなサッカーを思い通りに展開している。我々はピッチでボールが走らないので、怖がっている部分がある。どちらかと言えば、我々の方が失うものは無いので、積極的にやる。』
いつもの様なサッカーを後半に取り戻すことが出来るか注目です。
前半戦の振り返りは『【J1第25節】前節の磐田はドコへ?アウェイで札幌にペースを握られ完敗を喫する その1』をご参照下さい。
それでは、後半戦を振り返って行きましょう。
後半戦の振り返り
48分 福森がセンターサークル付近からロングシュートを放つが、枠を捉えきることが出来ない。
52分 右サイドでボール受けた宮澤がペナルティーエリア内の石川にクロスを供給。後ろに下がりながら頭で合わせるが、ゴールまで距離があったため、枠には飛ばない。
54分 ジュビロはパスを札幌にカットされてカウンター攻撃を受ける。石川からのパスをヘイスが頭ですらして前線へ送る。反応した都倉が抜け出すとペナルティーエリア手前で大井に倒されて、フリーキックを獲得する。
58分 ペナルティーエリアほぼ正面、距離20mの位置で獲得したフリーキックを福森が蹴るが、壁に当たってしまう。フリーキックを蹴ったものの直前のプレーで味方がファールを取られる。
61分 自陣でボールを奪ったジュビロがカウンター攻撃を行う。ムサエフからのパスを受けた櫻内が右サイドを駆け上がって、中へクロスを供給。アダイウトンがシュートまで持っていくが、枠を捉えることは出来ない。
65分 札幌が1枚目の交代カードを切る。先制点を挙げた都倉に代えてジェイを投入する。ジェイにとっては今季初の古巣対決となった。
67分 ドリブルでボールを運んでいた中村が倒されてフリーキックを獲得。
68分 ゴールまでの距離は29m。中村が直接ゴールを狙うが、ク・ソンユンの正面に飛んでいきクリアされる。
74分 ジュビロが1枚目の交代カードを切る。櫻内に代えて太田を投入。狙いは右サイドの活性化と思われる。
76分 味方からのパスを受けた兵働が、ペナルティーエリア手前正面から強烈なミドルシュートを放つ。しかし、カミンスキーは難なくキャッチ。
78分 相手陣内の高い位置で小川大貴がヘイスにボールを奪われてしまう。ドリブルで駆け上がろうとするが、ムサエフが戻って冷静に対処。
82分 ジュビロは2枚目の交代カードを切る。アダイウトンに代えて松浦を投入。
83分 札幌も2枚目の交代カードを切る。宮澤に代えて小野伸二を投入。
84分 札幌が逆転する!ペナルティーエリア左でチャナティップからの縦パスを受けた小野が、ダイレクトで石川に繋ぐ。グラウンダーのクロスを中へ供給するとニアに走り込んで来たヘイスが森下と競り合いながらゴールへと流し込んで逆転に成功する。ヘイスの3試合連続ゴールは、クラブ史上4人目の記録。
88分 札幌が最後の交代カードを切る。石川に代えて荒野を投入。
89分 ジュビロも最後の交代カードを切る。ムサエフに代えて上田を投入。
アディショナルタイムは長めの4分。
90+2分 右サイドで獲得したフリーキックをジェイが蹴って、右サイドゴールライン手前の深い位置でヘイスがキープ。2人囲まれながらも上手く体を入れ替えてペナルティーエリア内に侵入。マイナス方向へパスを出すと、走り込んで来たジェイがシュートを放つ。しかし、ジュビロのDF(たぶん森下?)が身体を張ってブロックする。
90+4分 ヘイスとのパス交換でジェイが抜け出すと、左足で強烈なシュートを放つ。カミンスキーが何とか片手でセーブしてゴールを死守。
試合はこのまま終了し、1対2でジュビロは敗れた。
後半戦の総括
後半戦は、前半よりも更に酷く『今季ワーストの酷い内容』と言えますね。いつもなら高いラインでボールをキープできているはずですが、セカンドボールも拾えないし、ボールへの激しいアプローチも全く無い。どういう風にゲームを進めたいのかが全く見えませんでした。
中村はボランチよりも低い位置に下がってボールを受けに行っていましたが、ボールを持ってもパスを出す相手を探すシーンが目立っていましたし、チーム全体に連携をして攻撃をするという雰囲気がありませんでした。
特に後半は、中村が蹴った直接フリーキック以外のチャンスが全く無いという悲惨な状況。武器である右サイドの攻撃が上手くいかないとここまで試合の組み立てが出来なくなるとは思いませんでした。(因みに、右サイドからの攻撃は改善せず、わずか29.2%でした。)
前半から苦労していたピッチへの対応ですが、後半も特に改善は見られませんでした。ジュビロはボールを転がしてパスを回そうとしていましたが、札幌は『転がすのではなく、少し弾ませたボールでパスを回す。ある程度のラインまでボールを運べば、浮き球のパスを前線へ出して、ダイレクトで繋ぐ』というシーンが目立っていたように思います。(ジュビロの中で、浮き球のパスを出そうとしていたのは中村ぐらいだった気がする。)
ここまで散々出てきたピッチコンディションの話ですが、その話題のときに頭に浮かんだのは、趣味のボーリングことでした。
『何でいきなりボーリング?』と思われるかもしれませんが、ボーリングにも読み取らなければいけないコンディションというものが存在します。それはレーンのコンディションです。
このレーンコンディションはゲームが進むに連れて刻々と変化していきます。その状況に対応しなければいいスコアを出すことは当然出来ないわけです。
さて、前置きが長くなりましたが、要するに『ボールが走らないのであれば、それに合った攻め方にシフトすべきだった』ということが言いたいだけです。(笑)
その他、試合に負けた要因として挙げられるのが、中盤でのボールロストの多さです。ここまでボールを収めることが出来ないのは今季初めてではないでしょうか。去年までの上手く行っていない時のジュビロ磐田を見ているかのようでした。
今日のゲームでジュビロがやりたかった真の姿は札幌がやっていたようなゲーム運びだったと思います。しかし、今回は思い描いていたようなプレーが出来ず、『臨機応変に計画を立て直すことは難しい』という課題が見つかりました。
何故負けたのかを詳しく分析して次へ繋げてほしいですね。失敗から学ぶことは多く、そこで出た課題をこなしていけば、強いジュビロ磐田が待っているはずです。
次節は、ホームで浦和レッズと対戦します。監督の交代を経験するなど、前回対戦時とは状況が変わっているので注意が必要ですね。何はともあれ、次の試合へ気持ちを切り替えていきましょう!!
Forza!!ジュビロ
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