前節は台風の影響による大雨と風の中、ホームのエコパスタジアムで3回目の”俊輔ダービー”が行われました。
試合はPKでマリノスに先制を許す展開となりましたが、前半の内に川又のゴールで追いつくと、後半にも川又がゴールを決めて逆転勝利を収めました。
さて、本日の対戦相手である4位柏レイソルとの勝ち点差は1です。現在、ACL出場圏の3位を4つのチームが争う状況になっていますが、今節は3位争いをしているチーム同士の対戦が組まれていますので、この戦いに勝ったチームがACL争いをリードすることなります。
大事な試合を前に名波監督は試合前のインタビューで以下のように話していました。
中断明けは特に前半のゲームの入りが良くないので、最初からスイッチを入れようと話した。勝ち点で行くと(勝てば)順位がひっくり返り非常にモチベーションが高いゲームになると思う。柏は誰一人サボることなくゴールに向かってくる印象があるので、ケアするところは沢山あるが我慢強くやりたい。
試合のフォーメーション
前日の予想(記事はこちら)では、マリノス戦と同じ4バックも有りだな考えていたのですが、名波監督は使い慣れた3バックを採用。
左ウイングのスタメンには小川大貴が選ばれました。その他のメンバーはいつもと同じレギュラーメンバーが出場。小川には伊東純也をしっかりと抑えるという重要な仕事をこなしてもらう必要があります。
レイソルのフォーメーションは【4-2-3-1】。ワントップのクリスティアーノの下に中川を置く布陣。この組合せにはホームで得点を奪われているので警戒が必要です。また、レイソルは両サイドの伊東とハモン・ロペスが質の高いクロスを供給してきますので、クロス対策も重要です。
前半戦の振り返り
1分 中村俊輔が落としたボールを受けた高橋がクロスをペナルティーエリア内に供給するが、長くなってしまい川又には合わない。
2分 ハーフウェイライン付近で中川からボールを奪ったアダイウトンがドリブルで駆け上がるも相手DFにペナルティーエリア前で止められてしまいシュートまで持ち込めない。
7分 アダイウトンからの浮き球のパスを川又が胸トラップからコントロールしようとするが、相手DFに当たってボールが流れる。こぼれ球を拾った川又はペナルティーエリア手前からシュートを放つが、枠を捉えることが出来ない。
16分 左サイドで味方からのパスを受けたハモン・ロペスがドリブルでサイドを駆け上がり、ゴールライン手前からクロスを供給。しかし、森下が対応してゴールラインを割る。
18分 輪湖と接触した際に川又の肘が入ってしまい、イエローカードが出される。川又のイエローカードは累積3枚目となった。
20分過ぎからレイソルがボールを回す時間が長くなっていく。
24分 パスを貰った伊藤が右サイドで仕掛けるが、小川大貴が上手く対応してクロスを上げさせない。
29分 再三右サイドから仕掛けていたレイソルが先制する。大谷が中央から右サイドの伊東へロングパス。伊東はドリブルで仕掛けると小川大貴が対応するが、鋭い切り替えしでマークを剥がされてしまう。伊東がエリア内にクロスを供給すると、中に絞っていた櫻内が出した足に当たりオウンゴールとなる。
32分 アダイウトンがエリアの外からシュートを放つが、枠を捉えることができない。
35分 ペナルティーエリア右でこぼれ球に反応したクリスティアーノがシュートを放つが、カミンスキーが冷静に対応。
その後もレイソルが優位に攻撃の形を作り、ジュビロゴールを脅かすシーンがみられたが精度を欠きゴールを奪うことが出来ない。
前半は0対1と1点リードされた状態で折り返すこととなった。
前半戦の総括
中盤でボールを奪い合う展開になるかと思いましたが、ジュビロは守備ブロックを敷いて守る形でゲームが進んでいきましたね。パスコースの限定をする動きはしていましたが、積極的にボールへアプローチしていたわけではないので、レイソルはプレッシャーをあまり感じずにボール回せていたように見えます。
守備ブロックの形成は上手くできていましたが、サイド(特に右)へボールが入って縦へ仕掛けられたときに守備ラインがズルズルと下がっていました。また、DFラインがサイドに引き摺られる形になってしまい、DFラインの隙間に相手が入ってきて、パスを通されピンチを招くというシーンが多く見られました。
また、ボールをカットしてクリアしても、前線との間にスペースがあるのでセカンドボールを拾われて何度も攻撃される形になっていました。
レイソルはボールホルダーへ素早く体を寄せてボールを奪うという意思が明確になっており、ボールの出し手をしっかりと潰せていました。また、ボールを回して攻撃の形を作る場合と、シンプルに長いパスを出して両サイドを走らせるといった具合に攻撃の使い分けが上手くされていた印象。
ジュビロの良さは『中盤をコンパクトにして、ボールホルダーへ積極的にプレスを掛けてボールを奪い攻撃に転じる』ことだと思うのですが、前半はそういった形をほとんど見られませんでした。守備ラインが下がってしまうことで、攻めに転じようとしても前線が孤立気味になり、いつものように人数を掛けた攻撃が行えないので簡単にボールを奪われてしまう。そのため、攻めようとしていたはずがピンチになる負のスパイラルに入っていたと言えます。
一方的な展開となっているゲームの流れを変えることが出来るかに注目したいと思います。
後半戦の振り返りは『後半はペースを握ったジュビロだが、中村航輔の壁を越えることが出来ず痛い敗戦!その2』へ続く
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