18日に開催された広州富力VS上海上港戦で大乱闘が起こりました。サッカーの試合で50人以上が乱闘に関るというのはあまり例が無いのではないでしょうか。日本でもACLベスト16の浦和レッズVS済州ユナイテッド戦で一方的な乱闘事件が起こったことは記憶に新しいと思いますが、中国超級リーグでも大乱闘が発生しました。
大乱闘の原因は?
そもそもこの乱闘は『何が原因』で起こったのかというと、上海上港に所属するMFオスカルのとあるプレーが原因でした。
先制点を奪われた上海上港はフッキの同点ゴールで試合を振り出しに戻します。前半終了間際に味方選手がドリブルで右サイドを駆け上がろうとすると、広州富力選手にブロックされてしまいボールロスト。ロストしたボールをオスカルが拾うのですが、何を思ったのかブロックした相手選手に向かって全力でボールを蹴り込みます。さらに相手選手に当たって跳ね返ったボールをもう一度拾って、今度は自分の背後にいた選手に向かって同じ様にボールを蹴り込みます。
この一連のプレーと合わせて人差し指を立てて相手を挑発するポーズを見せたオスカルに対し、2回目にボールを当てられ、挑発ポーズも目撃していたリ・ティシャンが激怒してオスカルと突き飛ばします。
それを見ていたピッチ上の選手の選手達が入り乱れて大乱闘に発展。その後、ベンチのスタッフやサブメンバーもピッチに雪崩れ込み、場内は騒然となります。
そんな中、乱闘の発端になったオスカルはどうしていたかというと、倒れたままとなっていたところを自チームのサブメンバーやスタッフに起こしてもらいピッチの外へ避難します。
オスカルを突き飛ばした広州富力のリ・ティシャンと上海上港のフー・ファンの2人が退場処分となりましたが、乱闘の原因を作ったオスカルには何の警告も出されていません。
追記
著作権違反の可能性があったため、掲載していた動画を削除致しました。
両チームの監督の反応
オスカルが所属する上海上港のアンドレ・ビラス・ボラス監督は次のように述べています。
『オスカルは汚い選手ではない。だが、あの瞬間の彼の行動は不適切だった』
自チームの所属選手が暴挙を起こしており、流石に擁護はできなかったようです。
一方、かつて名古屋グランパスで選手・監督として活躍していた広州富力のドラガン・ストイコビッチ監督は自チームの選手達に以下のようなコメントを残しています。
『私は決してスポーツマンシップに欠けた振る舞いをした、我々の選手たちを許さない。我々は対戦相手、観客、レフェリーを尊敬すべきだからだ』
また、騒動の元凶となったオスカルには以下のコメントを残しています。
『正義は勝つ。皆、何が起きたのか目にしたはずだし、私自身も何が起きたのかはっきり確認している』
まとめ
今回の試合を全て見たわけではありませんので、試合の雰囲気であったり問題が起こるまでに何かトラブルがあったかどうかについては分かりません。
しかし、何かがあったとしてもオスカルが引き起こした一連の暴挙は許されるものではないと思います。
ストイコビッチ監督が言っていた通り、スポーツマンシップに欠けた振る舞いであったことは言うまでもありません。試合中でアドレナリンも出ているでしょうから中々感情を抑えるのは大変だと思います。しかし、全世界で多くの人が見ていますので何とか騒ぎを大きくせずに収めたかったところですね。
ここ数年、中国超級リーグは欧州の一流選手を高額な移籍金で獲得しています。オスカル自身も今年の1月にチェルシーから約85億円という高額な移籍金でチームへ加入しています。優秀な監督や欧州の一流選手が集まってきて、中国超級リーグを盛り上げようとしている最中の暴挙なので残念としか言い様がありません。
昨今はtwitter等のSNSでこうした愚かな行いは全世界に瞬く間に拡散していきます。世界中でこの出来事が報じられていく中で、『騒動を起こしたオスカル本人』に厳正な処分が後からでも下ることを期待したいですね。
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