適切な判断の重要性を痛感することになった栃木戦の2失点目を振り返ってみる
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 今シーズンのジュビロ磐田は、自分たちのミスから相手に先制もしくは同点弾を決められることが多い状態が続いています。

 第11節の栃木SC戦でもルキアンの2ゴールでリードを奪ったものの、後半にミスからジュニーニョに同点ゴールを決められてしまいました。鈴木監督は攻撃面に関して良い判断でプレーが出来れば得点が取れると語っていますが、守備でも同じように良い判断が出来れば不用意な失点は無くなると思いますので、どうすべきだったかについて振り返ってみたいと思います。

 なお、オフサイドの有無については考察は行わず、あくまでも一連のプレーの中でどういう判断をどうすべきだったかに焦点を当てるようにしています。

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味方に任せておくべき場面だったのでは?

 栃木の2得点目は、ボール保持者の鹿沼にジュニーニョがプレスを仕掛けてボールがこぼれたところから始まりました。ポジティブトランジションのときにボールを奪われしまったので鹿沼がすぐさま奪い返しに行きますが、うまくかわされてしまい、下図の状態になりました。

 栃木の選手が前線の矢野へパスを出しますが、このとき、矢野はオフサイドポジションにいるため、パスをスルーします。前線には矢野が1人だけであり、近くには森岡と大井の2人がいてすぐに対処できる状態でした。

 スルーされたボールがルーズボールとなったところで、矢野と森岡の2人がボールを回収しようと全力疾走を開始します。

 ゴールから飛び出してボックス付近で待機していた三浦が取れる選択肢は以下の2つがありました。

①森岡と矢野はほぼ隣り合ったじょうたいであり、ボールに追いつくタイミングは同時とみて待機
②森岡は間に合うと思うが、自分が飛び出してボールに先に触れるようにしてクリアを試みる

 ②を選択した三浦は、矢野と森岡よりも先にルーズボールへたどり着くことに成功。今度はクリアの方法について以下の2つから選択することになります。

③前線へロングキックを蹴ってクリアする
⓸セーフティにサイドラインから外へボールを出す

 結果的に三浦が選んだのは、前線へロングキックを蹴ってクリアだったわけですが、全速力でボールを追いかけてきていた矢野が邪魔になり、高いクリアボールを蹴ることが出来ませんでした。低い弾道のクリアボールは、ハーフウェイライン付近にいたジュニーニョへと渡ってしまい、がら空きのゴールを狙ってロングシュートを放たれて失点に繋がってしまいます。

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