大宮に先手を取られるも粘り強く戦ったジュビロ磐田は4連勝を達成する
スポンサーリンク

 前節の相模原戦から中2日で迎えたホームの大宮戦。連勝を伸ばすために先制点を奪いたいところだったが、開始6分に失点してしまう。すぐさま同点に追い付くも、またしても大宮に先手を取られる苦しい展開に。先制された試合は全て負けていたが、ルキアンの5試合連続ゴール、山田の今季5得点目となるゴールで逆転に成功し、4連勝を達成。

 試合前は上位2チームとの勝ち点差が7あったが、どちらのチームも引き分けだったため、勝ち点差を5に縮めることが出来たのは大きい。このまま連勝を続けていれば、昇格圏も手の届くところまでくるはずだ。

 それでは試合を振り返っていきましょう。

スポンサーリンク

試合のフォーメーション

 ジュビロ磐田はいつもと同じ3-4-2-1を採用しました。中2日とタイトな日程であることからターンオーバーを採用してほしかったのですが、3バックの右に入った中川以外は前節と同じメンバーとなりました。

 気になったのは試合前のインタビューでコンディションよりも他の理由を優先してあまりメンバーを替えなかったと語っていたことです。今はまだいいかもしれませんが、疲労が溜まってきたころに慌ててメンバーを弄るのではなく、少なくとも層の薄いポジションはターンオーバーを上手く使って選手に疲労が蓄積しないようにマネージメントしてほしいですね。

 一方の大宮は4-4-2を採用。2トップの一角には昨年までジュビロ磐田に在籍していた中野誠也が入りました。

図 大宮戦のフォーメーション
スポンサーリンク

試合の感想

 ホームで今季初となるナイトゲームとなった一戦。試合開始前にはスタジアムを暗転させて新しく設置された8台のムービングライトとサポーターが持っているサックスブルーのペンライトを使った演出が初めて披露されましたね。他のスタジアムで暗転する演出を見て非常に綺麗でいいなぁと思っていたので、自分たちのホームスタジアムでも同じ演出が出来るようになったのは嬉しいですね。夜のゲームを観に行くことが出来るようになったら演出に参加したいところです。

 さて、まずは失点について振り返りましょう。この試合では警戒していたはずの中野誠也に今季初ゴールを献上してしまいました。ジュビロ磐田は恩返しだったり、初ゴールをプレゼントするのが得意なチームではありますが、何も開始6分に凱旋ゴールを決められなくてもいいのに。

 この試合では守備時に5-2-3のフォーメーションを採用していました。前線の3人は縦へのパスコースは切りますが、相手ボールホルダーにプレスに積極的に行くわけではなかったので、ボランチの横は大きなスペースが常にある状態です。本来の狙いとしては縦を切ってサイドから攻撃を仕掛けてきたところでボールを奪うという形を取りたかったのだと思いますが、失点シーンでは中途半端なタイミングで松本がボールホルダーに釣り出され、それに合わせて中川も相手選手に引っ張られていましたので、5バックだったはずの最終ラインは3バックになっていました。

 相手最終ラインから縦にパスが入った時、ボールを受けた矢島の近くには大井がいましたが、寄せに行くという選択ではなく、後ろのスペースを使われることを警戒するあまり、距離を取った状態で止まってしまいました。そのため、パスを受けた矢島は何のプレッシャーもなく簡単に前を向くことができ、余裕を持ってジュビロDFの背後を付いた中野誠也に得点に繋がるクロスを出させてしまいました。

 前節もそうでしたが、クロスを簡単にあげさせてしまうと失点のリスクは増えてしまいます。そうならないためには人へ行くのか、スペースを埋めに行くのか、チーム内で共通した認識を持つことが重要です。

 後半に入ると前半よりも高い位置からボールを奪いに行くようになったため、ジュビロがチャンスを作る回数が増えました。しかし、後半も大宮が先に得点を奪います。

 2失点目は相手陣内深くでハイプレスを仕掛けてボールを奪おうとしますが、奪えずに全てかわされて前線へロングパスを供給され、中野のパスを受けた翁長がエリア内右から強烈なシュートを放ったこぼれ球を途中出場のパスキッチに決められました。この失点シーンの問題点は、ハイプレスの仕掛けが単発で連動がないことです。せっかく前に十分な人数を掛けているのに連動してボールを奪いに行かないのであれば、高い位置でプレスを掛ける意味はありません。

 守備の課題は多いままですが、攻撃面はかなり良くなりましたね。サイドから供給するクロスの質が上がったのもありますが、クロスの受け手がエリアの良い位置でボールを待つようになっていますし、ターゲットとなる人が多くなり、選択肢の幅が増えました。今後も攻撃面はこの調子を維持したいところ。

スポンサーリンク
おすすめの記事