ゴールデンウィーク初日にセレッソ大阪をホームに迎えたジュビロ磐田。水曜日開催の長崎戦は1対2で敗れていますので、ホームで連敗するわけにはいきません!!
セレッソは清武、杉本、山口の現役の日本代表選手を擁するリーグ屈指のタレントが揃っているチームです。この試合には、日本代表の森保コーチが観戦に訪れるなど注目の一戦となりました。
日本代表候補と言えば、ジュビロにもE-1選手権で日本代表に招集された川又がいますので、ゴールを決めて代表復帰をアピールしたいところです。
試合のフォーメーション
前節の長崎戦では川又と小川航基の2トップを試した名波監督でしたが、うまく機能しませんでしたので、この試合はいつもの【3-4-2-1】へフォーメーションを戻してきました。
中村俊輔が怪我で3週間の離脱となりましたので、2シャドーには山田と松浦が入ります。
3バックのレギュラーである高橋、大井、新里はずっとフル出場を続けていますが、本当は誰かを1人は休ませたいところです。しかし、サブメンバーの調子がイマイチであることを考えると、交代させるのが難しい状況。3人の誰かが怪我をすると守備力が落ちてしまうので、怪我には気をつけてほしいですね。
一方のセレッソ大阪は【4-4-2】を採用。2トップには杉本と柿谷が入ります。昨シーズン22ゴールをあげた杉本には注意が必要です。昨年対戦した時も杉本に決められていますので、何としても抑えたいところ。
主審の判断がブレていては、ピッチ上の選手は戦えない!!
試合の内容を振り返る前に主審について振り返っておきたいと思います。
この試合を裁いた上村主審は、ファールに対する明確な基準を持っていないせいか、曖昧な対応に終始し、ゲームコントロールが全く出来ていませんでした。
カードを出す基準もブレブレでしたが、特に酷かったのは”PKの基準”です。
44分、松浦がエリア内右でボールを受けた際、丸橋が後ろからジャンピングプレスを掛けて松浦を押し倒したのにも関らず、笛は吹かれずPKの判定は無し。
54分、エリア内左からゴール前に侵入しようとした杉本の進路を大井が右の太ももでブロックする形になって転倒したシーンでは、すぐさま笛を吹いてペナルティースポットを指しました。
どちらもエリア内で起きた接触プレーですが、前者と後者ではまったく違った対応になりました。”どちらも同じ対応であれば不信感を覚えることはない”のですが…。
54分に大井が杉本を倒したプレーでPKを取るのであれば、44分に松浦が後ろから倒されたシーンでもPKを取らなければ判定の整合性が取れないと考えます。
PKの判定以外にも、後半は接触プレーでファールを取る際の笛がワンテンポ遅くなるなど、自信のなさが現れているシーンが目立ちました。
例を挙げると、61:07~に右サイドで櫻内が相手DFにアフター気味に接触したシーンでは、ファールの笛を吹くのに3秒もの時間が掛かっていました。
試合をコントロールすべき立場の主審が、判断を迷うようではピッチ上で戦っている選手は何を基準に戦えばいいか分からず、混乱を招くだけになってしまいます。
Jリーグを強くするためには、選手全体のレベルを上げるのはもちろん大事ですが、審判のレベルも向上させることも大事です。
どちらが欠けても強いリーグにはなれないと思いますので、日本サッカー協会には審判のレベルを向上させるにはどうすればいいか真剣に議論してほしいものです。
昨年からありえない誤審が続いていますので、そろそろVARを含めたテクノロジーの導入を真剣に検討してみてはどうでしょうか?
試合の総括
前半は前線の川又、松浦、山田とギレルメ、櫻内の両ウイングが高いポジションを取って、相手ゴールへと迫ることが出来ていたと思います。
松浦と山田の2人は前線でポジションを上手く入れ替えながら、開いたスペースに入ることが出来ていましたし、川又へのフォローもしっかりと出来ていました。
左ウイングのギレルメは、ドリブルで仕掛けてチャンスを作ろうとしますが、最初は玉離れが良かったものの、途中からシンプルに行くべきところで無理に仕掛けて相手に奪われるというシーンが目立ちましたね。
ボールロストが目立ってしまったギレルメですが、前半7分に見せた左サイドから中へカットインして右へサイドチェンジしたシーンのようなプレーをもっと増やすことが出来れば、更に良くなるのではないかと思います。もう少しシンプルにプレーできるようになれば、相手にとってもかなり脅威になると思いますので、回りの味方を信頼してパスを預けるようにしてほしいところ。
セレッソのボールホルダーに積極的にプレスを掛けることができていました。先制点の起点となったプレーも前線から相手にプレッシャーを掛けていたために生まれたシーンではないかと思います。
松浦が山口のパスをカットして左サイド深くまで侵入し、エリア中央へ走り込んで来た川又へピタリと合ったクロスを供給。川又が頭で豪快に合わせてゴールネットへ突き刺したのは爽快でした。
守備面で良かったと思うのは、ボランチの田口と山本コンビです。どちらもセカンドボールを取りに行く意識が高く、相手よりも先にボールへ触れようと動くので、取ることができなくても直ぐにプレッシャーを掛けに行って攻撃の芽を摘むことが出来ています。
特に前半はほとんどのセカンドボールを拾うことが出来ていたので、相手に決定的なピンチを作らせませんでした。
セレッソ攻撃陣の動きが悪かったとはいえ、前半をシュート0本に抑えることが出来たのは、大きな自信に繋がったと思います。
後半はセレッソが攻撃を建て直してきたため、イーブンな展開となりました。
54分にPKを取られたシーンでは、判定に納得がいかなかった大井が主審へ詰め寄って手で突き飛ばしてしまいます。
カードは出ませんでしたが、この行動は退場になっても文句の言えない行為であり、チームとことを考えるのであれば、冷静に対処しなければいけませんでした。(前半からフラストレーションが溜まっていたので、仕方がない面もありますが。)
ゴール前まで迫りますが、最後のところでシンプルにシュートまで持っていくのではなく、繋ぎすぎてシュートまで持っていけないシーンが何度かあったのは勿体無かったですね。
試合全体を通したスタッツを見るとジュビロがシュート数で相手を上回っていただけに、勢いのあった前半の内に追加点を奪えなかったのが悔やまれます。
最後に
不本意な形で勝ち点2を失うことになりましたが、試合の主導権を終始握っていたのはジュビロだっただけに、2点目を決めることが出来ていれば勝てた試合だった言えます。
まだ、連戦は続きますので、次のアウェイ2連戦に頭を切り替えることが大事です。
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