
松浦がプロ11年目で新たなポジションとなる1トップに挑戦しています。26節の浦和戦で、川又と交代して1トップのポジションに入りましたが、1トップで公式戦に出場するのはこれが初めてのことでした。また、水曜日に開催された天皇杯4回戦のAC長野パルセイロ戦でも1トップとして先発出場を果たしています。
長野戦のスターティングメンバーを見た時に、『1トップは松浦』と記載されていたのにはかなり驚きました。松浦は本来、中盤の選手なので、2シャドーやトップ下で出場することが多い選手です。しかし、名波監督に『味方のパスを引き出す動きの良さ』を買われて1トップに挑戦することが決まったようです。
松浦が1トップに起用されるようになった背景として、エースFWの川又が怪我を抱えたままの状態でプレーをしているということが挙げられます。浦和戦でも万全ならボールキープできている場面で、相手に潰されてしまいボールをキープできなかったり、前線からのプレスを積極的に掛けに行けないなど、動きに精細が見られませんでした。我々が思っているよりも川又の怪我の状態は良くないのかもしれません。
ジュビロが現在抱えている問題の1つに『FWの枚数不足』が挙げられます。その解決策として名波監督が考えたのが、松浦を1トップで起用すると言う方法だったようです。
松浦は身長が167cmなので、川又のような身体を張ったポストプレーは期待できません。しかし、ワンツーのパス交換で相手の背後を狙う飛び出しや、ドリブルでの突破、前線からの激しいチェイシングなど良い特徴を多く持っています。
松浦本人も『(前線から中盤に)下がってボールを受ける時もあるし、相手の背後を狙う動きと足元でボールを受ける動きを使い分けたい』と自分なりのストライカー像を描いているようです。
今シーズン序盤は2シャドーの一角で先発出場していましたが、アダイウトンの調子が上がってきてからはベンチを温める日々が続いていました。そんな中、浦和レッズ戦は勝利を決定付ける2ゴール、ヴィッセル神戸戦では逆転弾となる鮮やかなFKを決めるなど、途中出場ながらJOKERと呼ぶに相応しい活躍をしてきました。特に現地観戦していた神戸戦の逆転FKは強烈な印象が残っています。あのゴールが決まった瞬間のスタジアムの雰囲気は最高でした。
さて、名波監督が松浦をどのような1トップとして育てるのか非常に興味があります。このポジションで活躍できるようになれば、選手としての幅が広がり、大きくレベルアップ出来るのは間違いないでしょう。どのような進化を遂げるのか楽しみで仕方がありません。
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