天皇杯3回戦が各地で行われ、筑波大学がJ2で2位のアビスパ福岡を2対1で破りました。大学のチームが天皇杯ベスト16に進出するのは、2009年の明治大学以来8年ぶりの快挙となります。ここまでの対戦相手は、1回戦でJ3のYS横浜、2回戦はJ1のベガルタ仙台と全てJリーグ所属のクラブでした。
筑波大学は天皇杯3回戦が開催される前に、7月1日開幕のアミノバイタルカップに参加しています。決勝まで勝ち進みましたので、9日間で5試合を戦うという超過密日程でした。(準決勝と決勝は土曜、日曜開催というハードスケジュール)
厳しい日程の中で迎えた天皇杯3回戦ですが、3回戦は下位カテゴリーチームのホームスタジアムで開催するというルールに今年からなっていますので、地元の『ケーズデンキスタジアム(水戸市立競技場)』で戦えたのは大きなアドバンテージになったのではないでしょうか。
試合の振り返り
試合は、0対0で迎えた69分に筑波大学が先制点を挙げます。MF中澤が供給したマイナス気味のクロスにFW中野が身体を投げ出しながら頭で合わせて先制点を奪います。
79分にも中野がグラウンダーのクロスに頭から飛び込んでゴールを決め、J2で首位争いをしている福岡相手に2対0とリードを広げます。
試合終了間際にアビスパ福岡に1点を返されますが、このまま2対1で勝利を収めて3試合連続となるジャイアントキリングを達成し、大学勢としては8年ぶりのベスト16進出を決めました。
来シーズンの新戦力は期待大!
この試合で2得点を決めたFWの中野誠也は、来シーズン磐田に加入することが内定しています。頼もしいFWが加入するのは、チームにとっても大きなプラスです。来年はFW陣の競争が激化しそうです。
この試合であげた得点について中野自身は、『クロスが上がってきたときは冷静で、最初は足でいこうかなと思ったけど、ふかす可能性もある。一番、(ミートする)面の大きい頭でいこうと思った』と語っています。得点チャンスにこういった冷静な判断を下せるストライカーというのは頼もしいですね!
対戦した福岡の井原監督は『センターバックとの駆け引きが上手で、裏を取るタイミングも優れている。クロスへの入りも含めて、怖い存在だった』と絶賛し、Jリーグでも十分通用する選手と太鼓判を押していました。
Jリーグのチーム相手に3試合連続で得点を決めていますが、本人は『3得点とも頭なので、100%満足のいく内容ではない。』と話しています。また、『まだまだ自分はJクラブほどの実力があるわけではない』と謙虚な一面も見せているのも好印象。
ベスト16でもJリーグのクラブと対戦することになると思いますので、次の試合でも得点を決めることができるか注目です。
天皇杯はこういったジャイアントキリングが見られるのが醍醐味であり、面白いところです。
筑波大学の快進撃はどこまで続くのでしょうか?ベスト16の試合も注目していきたいと思います。
にほんブログ村に参加していますので、バナークリック応援をお願いします。