【Jリーグ】1年掛けた話し合いの末、秋春制へのシーズン移行は見送ることが決定される。
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Jリーグは12日、東京都内で理事会を開き、日本サッカー協会の田嶋会長が代表強化とリーグ発展などの観点から提案していたシーズン移行案について採用しないことを決めました。

1年という長い期間を掛けて議論が行われてきたシーズン移行案ですが、『移行しない理由』として9項目が挙げられました。
9項目の内容は以下の通り。(ゲキサカの記事より引用)

1.移行しない方が、リーグ戦実施可能期間が1か月以上長い。

2.移行するとシーズン終盤の4、5月にAFCチャンピオンズリーグのグループステージ終盤やラウンド16が入る。出場4クラブだけがリーグ戦最終局面を厳しい日程で戦うことになる。

3.移行しても1月に移籍する選手は減らない可能性が高い。また夏のウインドーならば移籍金が少なく済むとは言い切れない。

4.シーズン末に決勝が集中することは世界基準で違和感がない。

5.「雪国に相当設備のスタジアム等が整備されるだろう」という期待を前提とした移行を、経営リスクととらえるクラブ経営者が多い。

6.移行期の0.5年または1.5年での収益確保は、Jリーグ54クラブそれぞれの課題で難易度が高い。

7.現シーズンは学校年度と完全ではないが、ほぼ揃っている。移行して半年ずれてしまうマイナスは大きい。

8.企業との期ずれも、企業側でヒアリングしたところ、修正は難しいとの見方が多い。

9.移行カレンダーの1、2月に計4試合予定されているルヴァン杯は、検証したところ他の期日にプロットできない。Jリーグはルヴァン杯を全国のホームタウンで通年開催したいと考えており、移行カレンダーではルヴァン杯が成立しておらず、Jリーグの考えではカレンダー自体が成立していない。

この理由の中で特に影響が大きそうなものは、1・5・6・9ではないでしょうか。

特に5と6の項目については、クラブの経営に直接関ってくる内容となっています。この辺りがクリアに出来ないのであればその他の課題をクリアできたとしても実現するのは不可能に近いと言えます。

現状でもJリーグに参入している53チームの中、22チームが営業赤字に陥っています。その状況を改善せずに移行を行おうとするのは正気の沙汰ではありません。

そういった問題を解決するためにJリーグとして降雪地域でのサッカー環境整備を協会とともに取り組むほか、日本サッカーの強化や普及に向けたビジョンを来年5月を目処に発表する予定だそうです。

無理に欧州のシーズンと同じに合わせるのではなく、日本にあったシーズン開催方法を選んでほしいですね。

シーズン移行の前にACL参加チームの日程がタイトになっている現状を改善するほうが優先だと思います。

今後もJリーグのチームが継続的にアジア制覇を成し遂げるには、DAZNマネーから分配する”理念強化配分金”以外にそういったソフト面の改善を行っていく必要があると思います。

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